2005年10・11月公演 芝居~朱鷺雄の城~
作 / 山崎正和 演出 / 鵜山 仁
公演日程・劇場
兵庫公演
2005年10月29日(土)~11月3日(木祝) 兵庫県立芸術文化センター 中ホール
東京公演
2005年11月8日(火)~13日(日) 紀伊國屋サザンシアター
はじめに
作家、八洲朱鷺雄の壮絶な生き様を通して描かれる、芸術家の希望と絶望。
その果てにあるものは?
巨匠、山崎正和が観客に仕掛けた罠。
劇場を舞台にくり拡げられる、人生という名のミステリー。
あなたはどこまで見抜けますか?
現代日本演劇界を担う充実の俳優陣。
つねに第一線で活躍する鵜山仁がダイナミックに魅せる舞台の裏と表。
演劇でしかできない体験をしてみませんか?
あらすじ
舞台は劇場の舞台そのものである。つまり我々観客が観ている舞台上に、もうひとつの舞台―作家・八州朱鷺雄(辻)の自宅大広間に造られた小劇場―が設定されている。
「芝居」はこの朱鷺雄の誕生日に 大広間へ集合させられた人々によって展開していく。
呼び寄せられた政治家・鰐渕(勝部)、批評家・滝(水野)、編集者・伴野(田島)の三人は、かつて朱鷺雄とともに、風間敏という作家に傾倒していた同志のような関係だが、それぞれが風間の死と、その後の朱鷺雄の盛衰ぶりについて疑惑を抱いている。夭折した天才作家・風間の本当の死因は何だったのか…。
朱鷺雄が現れないまま、彼らは口々に記憶をたぐりお互いに疑念をぶつけはじめた。
実は、朱鷺雄にはこの三人のやりとりを書き起こし、ひとつの“芝居”としようとする作為があったのだ。
朱鷺雄の家に同居する作家志望の弟子・耕治(大沢)と謎の娼婦・園美(宮本)がいわばその場の“記録係”でもあった。芝居の中で露見するそれぞれの過去…真実はどこにあるのか…。
そしてこの“芝居”はどう書き上がるのか…。
自虐的ともいえる作家の生き様、苦悩をミステリータッチで描く、山崎正和が「ひょう ご舞台芸術」のために書き下ろした力作。
キャスト
辻 萬長
宮本裕子
大沢 健
田島令子
水野龍司
勝部演之
スタッフ
- 作
- 山崎正和
- 演出
- 鵜山 仁
- 美術
- 島 次郎
- 照明
- 勝柴次朗
- 衣裳
- 緒方規矩子
- 音響
- 斉藤美佐男
- ヘアメイク
- 佐藤裕子
- 演出助手
- 城田美樹
- 舞台監督
- 北条 孝
- 宣伝美術
- 東 學
- プロデュース
- 三崎 力(兵庫県立芸術文化センター)
- 制作進行
- 荒川由紀(R・U・P)
- 芸術顧問
- 山崎正和
- 製作
- 兵庫県芸術文化協会
「ひょうご舞台芸術」とは
兵庫県では、自ら創造し、県民とともに創造する『パブリックシアター』をめざして、「兵庫県立芸術文化センター」の開館に先駆け、"ソフト先行事業"と題し、多彩なソフト事業を積極的に展開してきました。
その主軸事業のひとつとして、質の高い演劇作品を企画・制作・上演する『ひょうご舞台芸術』公演を平成3年度より実施し、これまでに上演した作品は数々の演劇賞を受賞するなど、その内容は高く評価され、"大人"の鑑賞に耐える"本物志向"のお客様に強く指示されています。
『獅子を飼う』以来、30回に及ぶ演劇公演を重ねて参りましたが、今秋、 兵庫県西宮市に念願の劇場が開館する運びとなりました。
その記念すべきこけら落とし公演が『芝居~朱鷺雄の城~』になります。