2006年1月公演 獅子を飼う-利休と秀吉
公演日程・劇場
兵庫公演
2006年1月10日(火)~15日(日) 兵庫県立芸術文化センター 中ホール
東京公演
2006年1月21日(土)~26日(木) サンシャイン劇場
はじめに
時は安土桃山。
時代の大きなうねりの中で“二人の獅子”が対峙する・・・
劇場オープンを前にスタートさせた“ソフト先行事業”が始まって13年
数々の名舞台を生み出した「ひょうご舞台芸術」第一回公演の再演
千利休と豊臣秀吉 両巨人の心の交流と対決を描いた名作が 今 よみがえる
あらすじ
天正16年(1588年)秀吉は利休と共に聚楽第への天皇行幸という大事を無事にすませ、一時お互いの労をねぎらいあう。本能寺の変の後、ほぼ日本全土を平定し終えた晩年の豊臣秀吉。権勢の象徴、聚楽第に天皇を迎え、実質的な天下統一を揺るぎないものとした夜のことであった。
しかし、ここ数年来、一事が万事、事を急ぎながら事にためらう秀吉の中に、利休は昔の秀吉にはあるまじき変化を敏感に探り当てていた。そんな秀吉の変化に、利休との友情の崩壊を案ずる秀吉の弟・秀長は、利休にしばらく秀吉とは会わぬ方がよいとすすめる。
そんなおり、利休は別宅にかぶき女・於絹を住まわせ、主人秀吉にも隠れた時間を過ごしていた。その家には、於絹の関係で、禁制のキリスト教を奉じる新三郎、新進の焼物師・弥八郎といった若者が出入りする。あえて秀吉に楯つかんとするかのごとき利休の暮らしぶりに不安を覚える於絹。しかし、利休は「息抜き」のためと答えるばかりで、かえって危険を楽しむ風でさえあった。
聚楽第の夜以来、秀吉の天下人としての次なる目標と老いてゆく我が身に対する焦燥はますますつのり、その噂は久しく会いまみえることのなかった利休の耳にも届いてくる。知らず知らず、求め合う二つの魂。しかしその時、天下に野心を持つ石田三成と茶人として立身出世を謀らんとする津田宗及の策謀もあって、利休の秘密生活の実態が秀吉の耳にはいる。
「宗易は何を考えている?」キリシタンとつながりがあるということを、あえて度外視した秀吉は、利休と自分との関係をあらためて心に問いただすのであった。
やがて日毎に高まる利休の名声と、崩壊を予感させて豊臣家を襲う数々の難事。時代が大きく動き始めようとしたとき、再び二人の獅子が対峙する…。
キャスト
- 千利休
- 平 幹二朗
- ねね
- 平 淑恵
- 豊臣秀長
- 高橋長英
- ドン・ペトロ・ロペス
- 立川三貴
- 天王寺屋
- 三木敏彦
- 石田三成
- 石田圭祐
- 弥八郎
- 渕野俊太
- 新三郎
- 檀 臣幸
- 刑吏・侍たち
- 篠原正志
- 坂東八大
- 坂東大和
- 松川真也
- 大窪 晶
- 於絹
- 大鳥れい
- 豊臣秀吉
- 坂東三津五郎
- ミュージシャン
- 高良久美子
- 山田貴之
スタッフ
- 作
- 山崎正和
- 演出
- 栗山民也
- 美術
- 堀尾幸男
- 照明
- 勝柴次朗
- 衣裳
- 緒方規矩子
- 音楽
- 仙波清彦
- 音響
- 秦 大介
- 演出助手
- 北 則昭
- 舞台監督
- 澁谷壽久
- プロデュース
- 三崎 力(兵庫県立芸術文化センター)
- 芸術顧問
- 山崎正和
- 制作進行
- 島袋潤(R・U・P)
- 主催
- 兵庫県
- 兵庫県立芸術文化センター
- 朝日新聞社