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歌の翼にキミを乗せ

2007年7・8月公演 歌の翼にキミを乗せ

歌の翼にキミを乗せ
主催:フジテレビ

はじめに

詩人かつ剣客でありながら大きな鼻のコンプレックスに悩み、従妹ロクサアヌへの恋心を生涯ひた隠し、貫いた男の生涯を描く、エドモン・ロスタンの戯曲『シラノ・ド・ベルジュラック』。
純愛小説の原点ともいえるこの戯曲の舞台を17世紀のフランスから1944年の北マリアナ諸島に置き換え、太平洋戦争中に儚く燃えたある男女の純愛を、全く新しい物語として描き出します。

脚本は、『フラガール』で本年度日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した羽原大介
『パッチギ!』(2005年)での昨年度日本アカデミー賞優秀脚本賞受賞に引き続き、2年連続の受賞は初の快挙。
今まさに日本中が注目する脚本家の一人である。
演出に、日本のドラマ史上に残る名作『北の国から』を手がけたことで知られるフジテレビディレクターの杉田成道。他にも『1970僕たちの青春』『少年H』『海峡を渡るバイオリン』等、大作ドラマを世に送り出し、芸術選奨新人賞、芸術祭大賞、ギャラクシー大賞、民放連盟賞ドラマ最優秀作品賞、放送文化基金賞、橋田壽賀子賞、菊池寛賞など多数受賞している。
原作でヒロインにあたるロクサアヌ役の国民学校教員役フミに、観月ありさ。ドラマ『ナースのお仕事』で大ヒットを記録し、また05年のドラマ『鬼嫁日記』では新たな一面を開花。女優としてさらに輝きを増した彼女が、30歳を記念して初舞台を果たす。
シラノ役に準ずる、元出版社のテニアン島駐留日本軍第一航空隊、通信兵浦野役に西村雅彦。『古畑任三郎』シリーズの今泉慎太郎で全国区に。シリアスな二枚目からドジで情けない三枚目までを自在に演じる職人肌俳優である。
原作ではクリスチャンにあたる緒方役に、安田顕。演劇ユニットTEAM NACSの一員としての舞台出演のみならず、外部への舞台出演、映画、ドラマと幅広い分野での個人活動も精力的に行っている。 また、大人計画の重鎮で個性派俳優の村杉蝉之介をはじめ魅力的な俳優陣が顔を揃える。

命を懸けて守った愛。命を懸けて貫いた忠誠。
太平洋戦時下という厳しい状況の中で生まれた哀しくも美しい純愛。
死の連鎖を断ち切るために。
もう一度『命』の尊さを問う話題作。どうぞご期待下さい。

<シラノ・ド・ベルジュラックについて>

エドモン・ロスタンが生み出した永遠の“愛に殉ずる男”シラノ・ド・ベルジュラック。
詩の才に秀で、剣は一流、その上哲学者でもあるシラノの唯一のコンプレックスは巨大な醜い鼻。

彼は従妹のロクサアヌを心の底から愛していたが、そのコンプレックスゆえにその恋心を胸の奥に押し隠している。

そんな彼の心の内を知らない彼女はある日、シラノと同じ青年隊に属する美男子のクリスチャンに恋をして苦しんでいることをシラノに相談する。

図らずも時を同じくしてクリスチャンからも、ロクサアヌに思いを寄せていることを聞かされたシラノ。 ただし女性にオクテだと逆に相談され、2人の為に詩才を生かしクリスチャンの名でラブレターの代筆を始める。
シラノの尽力でふたりは恋人になるが、宿敵ド・ギッシュ伯爵の画策により二人の所属する青年隊は戦場送りとなってしまう。
しかもクリスチャンは、戦場で敵弾に倒れこの世を去ることに・・・。

15年の歳月を経て、ロクサアヌは修道院で暮らしている。毎週土曜日にシラノが訪ねてくるのを心待ちにする日々を送っていた。
ある日、シラノは頭に深い傷を負って訪ねてくる。そして彼はクリスチャンの生前、彼の代筆で送ったロクサアヌ宛の手紙を読み聞かせる。
その時、初めてロクサアヌは手紙の主がシラノだったことを知るのだった。
温かいロクサアヌの愛に包まれたシラノは、だが・・・。

「シラノ・ド・ベルジュラック」は 時代を越えて純愛小説の原点として 世界中の人々に愛され続ける名作である。

キャスト

観月ありさ
西村雅彦
安田 顕
村杉蝉之介
武田義晴
チョウソンハ

作家・演出家プロフィール

脚本:羽原大介 DAISUKE HABARA

日本大学芸術学部文芸学科卒。
大手芸能プロダクションのマネージャーを経て、脚本家に転身。
ライター稼業の傍ら劇団「新宿芸能社」を主宰。
井筒和幸監督『パッチギ!』(2005年シネカノン)で、日本アカデミー賞優秀脚本賞受賞。
また、本年度日本アカデミー賞を総ナメにした『フラガール』の脚本により、日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞。
また同作品は第79回米アカデミー賞外国語映画賞部門に日本代表として出品された。
現在、テレビアニメ『ふたりはプリキュア』『アイシールド21』が放送中。
また脚本を手がけた映画『ゲゲゲの鬼太郎』、『パッチギ! LOVE&PEACE』が07年5月の公開を待っている。

演出:杉田成道 SHIGEMICHI SUGITA

ドラマ『北の国から』『少年H』などの演出で高い評価を受けるフジテレビディレクター。
92年、ドラマ『1970ぼくたちの青春』で芸術選奨新人賞、97年『街』で芸術祭大賞、2004年『海峡を渡るバイオリン』で芸術祭優秀賞を受賞。 映画監督作品に『優駿』『ラストソング』がある。
舞台では『女殺油地獄』『楡家の人々』『陽だまりの樹』『東京サンダンス』『HAKANA』『幕末純情伝』などの意欲作、話題作を発表し続けている。

出演者プロフィール

観月ありさ ALISSER MIZUKI

91年CXドラマ『もう誰も愛さない』で女優デビュー。 同年『伝説の少女』で歌手としてもデビュー、その年の日本レコード大賞新人賞受賞。 92年CXドラマ『放課後』で初主演、96年に主演したドラマ『ナースのお仕事』ではコミカルで愛らしい演技が注目を集め、大ヒット作に。
代表作にテレビドラマ『私を旅館に連れてって』『あした天気になあれ』、映画『7月7日、晴れ』『ナースのお仕事 ザ・ムービー』『鳶がクルリと』など多数。

西村雅彦 MASAHIKO NIOSHIMURA

87年東京サンシャインボーイズに入団。94年の『罠』まで全ての作品に出演。
三谷幸喜脚本のCXドラマ『古畑任三郎』シリーズの今泉慎太郎役が当り役となりスターダムに。以降はドラマ、舞台、映画などで活躍。
主な出演作として、舞台『笑いの大学』『ラ・テラス』『音楽劇 兵士の物語』『ドレッサー』、ドラマ『王様のレストラン』『のだめカンタービレ』、映画『マルタイの女』『黒い雨』『TAKI183』など。
97年映画『ラヂオの時間』での演技により日本アカデミー賞最優秀男優賞受賞。

安田 顕 KEN YASUDA

北海学園大学演劇研究会在籍中に演劇ユニット「TEAM NACS」結成。
北海道で大人気となったテレビ『水曜どうでしょう』をきっかけに全国区で注目を集める。
2005年『COMPOSER?響き続ける旋律の調べ』公演では初の全国公演が大成功をおさめる。
映画『man-hole』(01)で主演を演じ、06年にはNHK木曜時代劇「次郎長 背負い富士」、大河ドラマ「功名が辻」、 秋には舞台「獏のゆりかご」に出演するなど、全国的に活躍している。
現在NTVドラマ『ハケンの品格』にレギュラー出演中。また秋には映画『ココロの星』が公開予定。

村杉蝉之介 SEMINOSUKE MURASUGI

94年『愛の罰』より、松尾スズキが主宰する「大人計画」に参加。以降、劇団公演のほか、TVドラマ、映画などでも活躍。
最近の主な出演作に、連続テレビ小説『純情きらり』『暖流』、映画『日本沈没』『NANA2』『あかね空』『パイルドライバー』『全然大丈夫』『自虐の詩』など多数。
また阿部サダヲ、宮藤官九郎とともに「グループ魂」を結成し、“バイト君”の名前でコーラスなど担当し、人気を博す。

公演日程

東京公演

会場:新国立劇場 小劇場
日程: 2007年7月12日(木)~7月22日(日)全16ステージ

7月
開演
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14:00            
19:00

☆12:00開演  ★17:00開演

大阪公演

会場:大阪厚生年金会館芸術ホール
日程: 2007年7月25日(水)~7月26日(木)全3ステージ

7月
開演
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26
14:00  
19:00

札幌公演

会場:共済ホール
日程: 2007年8月1日(水)~8月2日(木)全3ステージ

8月
開演
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14:00  
19:00
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